BLOG ブログ

2026.03.22

耐震等級3とは

こんにちは、林です。

先日、子供の卒園旅行のレゴレンドで一日外にいたから

大量の花粉を浴び、声も出なくなってしまいました。

皆様も花粉にはお気を付けください。

 

今日は耐震等級3についてお話します。

そんな日常の中で、家づくりのご相談をいただく機会も多いのですが、

その中でよくいただくご質問があります。

「耐震等級3なら安心ですよね?」

おそらく多くの方が、“等級3=一番高い=安心”という

イメージを持たれているのではないでしょうか。

もちろん、その考え方自体は間違いではないと思います。

ただ、同じ「耐震等級3」という言葉でも、実は中身に違いがあります。


耐震等級3と「等級3相当」の違い

同じように見えて、少しだけ違う言葉

耐震等級3というのは、第三者機関によって評価・認定されたものです。

いわば、「客観的に確認された安全性」と言えるかもしれません。

一方で「耐震等級3相当」というのは、その基準に合わせて設計している、

という意味合いになります。

設計としては同じ考え方でも、第三者によるチェックが入っているかどうか。

ここに一つの違いがあります。


私が「等級3」をおすすめする理由

では、どちらを選べばいいのか。「耐震等級3(正式な認定)」をおすすめします。

理由はとてもシンプルで、

“自分たちだけでなく、第三者の目でも確認されている”

という安心感があるからです。

家は長く住むものですし、見えない構造の部分だからこそ、

「大丈夫だと思う」ではなく「確認されている」という状態の方が、

安心できるのではないでしょうか。


計算方法によっても考え方は変わる

許容応力度計算という考え方

もう一つ、あまり知られていない部分かもしれませんが、

耐震等級3を取得するための「計算方法」にも違いがあります。

・仕様規定(簡易的な方法)

・許容応力度計算(詳細な構造計算)

といった違いです。

許容応力度計算というのは、

柱や梁にどれくらいの力がかかるのか、

その一本一本まで細かく確認していく方法です。

少し例えるなら、

「大まかな安全基準を見るか」

「細かい部分まで一つずつ確認するか」

の違いに近いかもしれません。


私たちが許容応力度計算をおすすめする理由

こちらも、どちらが正しいという話ではないと思っています。

実際、仕様規定でも基準は満たしていますし、

それで問題があるというわけではありません。

ただ、設計や現場に関わる中で、

少しずつ考え方が変わってきました。

というのも、

同じ耐震等級3であっても、

・柱の位置・吹き抜けの有無・窓の大きさ

こういった条件によって、

建物にかかる力のバランスは大きく変わります。


仕様規定は、その“平均的な安全”を見る方法です。

一方で許容応力度計算は、

その家ごとに「実際にどれくらいの力がかかるのか」を細かく見ていきます。


正直なところ、ここまでやらなくても

基準上は問題ないケースも多いと思います。

ただ、

「この間取り、本当にこの壁量で大丈夫かな…」

「この吹き抜け、感覚的には少し気になるな…」

そう感じる場面が、ゼロではありませんでした。


そのときに、

“感覚ではなく、数値で確認できる”

というのは、設計する側としても安心につながりますし、

お客様に対しても、根拠を持ってお話しできるようになります。


見えない部分にこそ考え方が出る

家は完成してしまうと、

構造の中身を見ることはほとんどありません。

だからこそ、

・どんな考え方で設計されているのか

・どこまで安全性を確認しているのか

といった部分は、どうしても伝わりにくいところでもあります。

ただ、私自身は

「見えないところにこそ、その会社の姿勢が出る」

のではないかと感じています。


そしてもう一つ大切だと感じていること

熊本地震から考えたこと

もう一つ、私自身が強く考えるようになったきっかけがあります。

それが、熊本地震です。

この地震では、耐震等級3の建物であっても、

繰り返しの揺れによって被害が出たケースがありました。

最初の大きな地震だけでなく、

その後の余震でもダメージが積み重なっていく。

その現実を知ったときに、

「一度の揺れだけでなく、繰り返しにも備える必要があるのではないか」

そんなふうに感じるようになりました。

ここについては少し長くなってしまうので、

また改めてお話しできればと思います。


まとめ|「安心」の捉え方を少しだけ広げてみる

耐震等級3という言葉は、

とても分かりやすく、安心感のある指標だと思います。

ただ、

・等級3・等級3相当・計算方法の違い

こういった違いがあることも事実です。

どれが正解というよりも、

「自分たちはどこに安心を感じるのか」

そこを少しだけ考えてみることが、

家づくりにとって大切なのかもしれません。


次回予告|「耐震+制震」という考え方

今回少し触れた、熊本地震の話。

そこから私自身が考えるようになった

「耐震だけでなく、制震も必要ではないか」という視点について、

・なぜそう感じたのか

・実際の家づくりでどう考えているのか

次回のブログでお話しできればと思います。


もしよろしければ、

モデルハウスやお打ち合わせの中でも、こういった構造の考え方についてお話ししています。

難しい話になりすぎないように、できるだけ分かりやすくお伝えしていますので、

気になる方はお気軽に聞いていただけたら嬉しいです。

ブログ一覧に戻る