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2026.08.09

階段下の無限の可能性

こんにちは、林です。

家の間取りを考えていると、「もう少し収納が欲しい」「ちょっとした作業スペースがあると便利」「ランドリーをもう少し広くしたい」といった話がよく出てきます。

もちろん、必要であれば床面積を増やすこともひとつの方法です。

ただ、最近は建築コストも上がっています。

ですから私は、単純に家を大きくする前に、

「今ある空間の中で、まだ使えるところはないかな」

と考えることも大切ではないかと思っています。

その代表的な場所が、今回お話しする階段下です。

階段は2階建ての家であれば、多くの場合必要になるものです。

上り下りするためには当然スペースが必要ですが、その下には少し不思議な形の空間が残ります。

低いところもあれば、高いところもある。

一見すると使いにくそうなのですが、考え方次第では、なかなか面白い場所になります。

今日は、そんな「階段下の無限の可能性」について書いてみたいと思います。

 

階段下は、思っている以上に使える場所です

階段下に生まれる約1帖のスペース

一般的な階段を考えると、階段そのものにはおおよそ2帖ほどのスペースを使います。

もちろん階段の形や間取りによって変わりますが、階段下すべてが同じ高さではありません。

上り始めの部分はかなり低いので、人が立って使う場所には向きません。

一方で、段数が上がっていくにつれて、階段下にも少しずつ高さが出てきます。

そこで、この空間をただ塞いでしまうのではなく、

「ここに何か入らないかな」

と考えてみるわけです。

階段は必要なものですから、階段をなくしてその分を別の部屋にする、ということはなかなかできません。

でも、その下側は使い方を工夫できます。

この「必要なものの下に、もうひとつ役割を持たせる」という考え方は、限られた床面積を生かすうえで、とても大切だと思っています。

 

8段目あたりから高さが確保しやすくなる

特に考えやすいのが、8段目あたりから上の部分です。

このあたりまで上がってくると階段下にも高さが出てきますので、使い方の選択肢が増えてきます。

面積として考えると、おおよそ1帖くらい。

1帖というと小さく感じるかもしれません。

でも実際の暮らしを思い浮かべてみると、1帖でできることは意外とあります。

収納なら十分な容量になりますし、洗濯機を置くスペースにもできます。

座って使うデスクなら、それほど大きな高さは必要ありません。

TV台を置くには十分な高さです。

トイレも、便器の位置と階段の高さをうまく合わせれば、階段下と組み合わせて計画できる場合があります。

階段下は「余った空間」ではなく、最初から使い方を考えておくことで、ひとつの場所として機能してくれるのです。

 

その1帖、実は50万円分の空間かもしれません

1帖は約0.5坪

ここで、少しお金の話をしてみます。

1坪は約2帖です。

つまり、1帖は約0.5坪ということになります。

家づくりでは「あと1帖だけ広くしたい」という話は、感覚的にはそれほど大きな変更に感じないかもしれません。

ただ、1帖も家の床面積であることには変わりありません。

最近は建築資材や設備など、さまざまなものの価格が上がっています。

そんな中で家の大きさを考えるときは、「何坪の家にするか」だけではなく、つくった床面積をどれくらい有効に使えているかも、以前より大切になってきたように感じます。

広い家が悪いわけではありません。

必要な広さは、ご家族によって違います。

ただ、何となく増やした1帖と、暮らし方まで考えて使い切る1帖では、住み始めてから感じる価値も少し変わってくるのではないでしょうか。

 

坪100万円なら約50万円分の床面積

たとえば、分かりやすく建築費を坪100万円と仮定してみます。

1帖は約0.5坪ですから、単純計算すると約50万円分の床面積になります。

もちろん、これはあくまで床面積から考えた単純な目安です。

階段下の1帖と、通常の居室として新しく増やす1帖を、まったく同じ50万円の価値として比較できるわけではありません。

それでも、

「この1帖を何となく空けておくのか」

「毎日使う場所として生かすのか」

という視点は持っておいてもよいと思います。

50万円あったら、家づくりではいろいろなことができますよね。

だからこそ、まずは床面積を増やすのではなく、すでに家の中にあるスペースを使えないか考えてみる。

階段下は、その候補のひとつです。

もしかすると、まだ私たちが考えていない使い方もあるかもしれません。

そういう意味では、階段下には「無限の可能性」があります。

これから家づくりをされる方は、間取り図を見るとき、階段そのものだけではなく、ぜひその下にも目を向けてみてください。

そこには、ご家族の暮らしにちょうどいい、約1帖の居場所が隠れているかもしれません。

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