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2026.05.01

山採りの植栽

こんにちは、林です。

少しずつ暖かくなってきて、外に目が向く時間が増えてきましたね。

この時期になると、現場やお打ち合わせの中でも、植栽の話題が自然と増えてきます。

今日はその中でも「山採りの植栽」について、少しだけお話ししてみようと思います。

山採りの植栽とは何か

整いすぎていない「自然のかたち」

山採りの植栽というのは、その名の通り、山で育った木をそのまま掘り出してきたものです。

なので、よく見かけるような、形がきれいに揃った庭木とは少し違います。

枝の出方も、幹の伸び方も、どこか不揃いです。

でも、それが不思議と「乱れている」とは感じません。

むしろ、見ていて落ち着くというか、どこか安心するような感覚があります。

おそらくそれは、人が整えた形ではなく、自然の中で時間をかけて出来上がった形だからなのかもしれません。

幹の揺らぎに感じる美しさ

山採りの木を見ていると、幹が真っすぐではないことに気づきます。

少し曲がっていたり、途中で向きを変えていたり。

でも、その揺らぎがとてもきれいに見えるんです。

真っすぐなものは分かりやすく整っていますが、少し揺らぎがあることで、見ていて飽きないというか、奥行きが出るように感じます。

これは家づくりにも似ているところがあって、完璧に整えすぎるよりも、少し余白がある方が、長く心地よく感じることが多い気がしています。

下枝が少ないことで生まれる余白

もう一つ特徴的なのが、下の方に枝が少ないことです。

最初は少し寂しく感じる方もいらっしゃるかもしれません。

ただ、この「余白」があることで、建物とのバランスがとても取りやすくなります。

視線が抜けるので、圧迫感も出にくいですし、外から見たときにもすっきりとした印象になります。

詰め込みすぎないというのは、意外と難しいのですが、山採りの木は自然とそれをつくってくれているように感じます。

新モデルハウスHalumのファサードの植栽も山採りです。

なぜ山採りの木に惹かれるのか

人がつくる形と自然がつくる形の違い

普段見かける植栽の多くは、人の手で整えられています。

それはそれでとてもきれいですし、安心感もあります。

ただ、山採りの木は少し違います。

風や光、周りの環境の影響を受けながら、時間をかけて育ってきた形です。

その背景まで含めて感じられるところに、魅力があるのではないでしょうか。

暮らしの中で変化していく楽しみ

山採りの木は、植えたあとも少しずつ姿を変えていきます。

新しい枝が出てきたり、葉のつき方が変わったり。

その変化を楽しめるのも魅力の一つです。

家と同じで、時間とともに少しずつ馴染んでいく存在なのだと思います。

美しさに気づいた瞬間

一緒に木を見ているときに、「この幹の曲がり方がいいですね」という言葉がありました。

真っすぐではないことを、マイナスではなく、むしろ魅力として捉えていたのが印象的でした。

また、「下の方に枝が少ないから、すっきり見えるのもいいですね」ともおっしゃっていました。

見方が変わると、感じ方も変わるんだなと改めて感じました。

山採りの植栽が住まいにもたらすもの

建物との距離感がちょうどいい理由

山採りの木は主張しすぎません。

かといって、存在感がないわけでもありません。

ちょうどいい距離感で、建物と並んでくれるような印象です。

そのバランスが、全体の雰囲気を整えてくれるように感じます。

※自宅の山採りのアオダモ

時間とともに馴染んでいく存在

最初から完成された庭というよりも、時間をかけて育っていく庭。

山採りの木は、そのきっかけになる存在だと思います。

住み始めてからも、少しずつ関わりながら育てていく。

そんな距離感が、暮らしに合っているのかもしれません。

日常の中でふと感じる豊かさ

毎日忙しく過ごしていると、つい見過ごしてしまうような小さな変化。

葉の色が変わったり、光の当たり方で表情が変わったり。

そういったことにふと気づける時間があると、少し気持ちが落ち着く気がします。

山採りの木は、そんなきっかけをつくってくれる存在かもしれません。

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